感染管理認定看護師は多くの知識と技術が必要であり、思い立ってすぐに取得できる資格ではありません。実際に働く上でのメリット・デメリットについても把握し、感染管理認定看護師として働くイメージをしっかり持って目指すことが重要です。
感染管理認定看護師の業務は、患者だけでなく所属する医療機関や介護施設で働いている職員に関わる感染症対策も含まれます。各科の医師や看護師だけでなく、清掃スタッフや事務員などあらゆる職員と関わることになるのです。そのため知名度がアップすることもあるようです。
また、看護協会や病院関連の会議、感染関連の研修会などに関わることも多く、その中でプレゼン力が身につきます。感染管理に関わる知識は一度学んだら終わりというものではなく、最新の情報を得たり、もっと良い方法を考案するなど、常に自己研鑽が必要です。学会や研修会への参加はその方法のひとつであり、場合によっては業務や金銭面で職場のサポートも受けられるため、すすんで参加すると良いでしょう。他施設の看護師と交流する場が持てるのもメリットのひとつです。
感染管理のキーパーソンとして多くの人たちと関わる感染管理認定看護師は、「このような場合にどんな対策をとれば良いのか」というような相談を受けることも多く、責任感が問われる仕事です。やりがいはありますが、常に知識をアップデートしてその場に最適な方法を伝え、実践していくのは簡単なことではありません。また、感染症はいつどのように発生するかわからないため、時には休日などにも対応を求められることがあります。
前述のように患者だけでなく所属している施設に関わる全ての人たちへの働きかけを行うため、信頼性のあるデータを基に、わかりやすく伝えるように心がける必要もあります。そのための自己研鑽には時間やお金もかかります。そもそも感染管理認定看護師の資格は5年ごとの更新が必要ですから、日ごろから知識や技術を磨いていく努力が欠かせません。
働く上でのメリット・デメリットはどんな職業にもあるはずです。感染管理認定看護師もその例にもれませんが、やはり魅力ある仕事と言えるでしょう。
全21領域ある認定看護師の資格ですが、その中でも感染管理認定看護師は特に医療機関や介護施設全体に働きかけるという特徴を持っています。医療機関などでは多くの場合、感染症対策はチームを組んで活動しますが、その中でリーダーシップをとり主軸として人々を感染症から守る感染管理認定看護師は、今まさに求められる重要な役割なのです。