感染管理認定看護師は、日本看護協会が制定した認定看護師資格のひとつです。資格取得の方法はその他の分野と同じなので、まずは認定看護師になる方法からおさらいしていきましょう。
認定看護師の資格を取得するためには、一定期間の実務経験が必要です。看護師としての実務が5年以上、そのうち取得を希望する分野での実務経験が3年以上必要とされています。この実務経験年数があってはじめて教育機関で該当のカリキュラムを受講することができますので、認定看護師の資格取得を目指すのであればまずは希望分野での経験が積めるような職場を選んだり、配属希望を出すなどのアクションを起こしましょう。
必要な実務経験を積んだら、次に専門課程を学べる教育機関に入学します。ここでは6か月以上かけて、希望した分野の専門知識や技術を学びます。教育機関によって週末に開講されている場合や平日の日中のみの開講など違いがありますので、自分の希望や環境に合わせて準備をしておく必要があります。その他、開講している時期や費用にも違いがありますので、事前によく調べておきましょう。
長期的に勉強に集中することになりますので休職したり一旦仕事を辞める人もいるようですが、職場によっては籍を置いたままの挑戦を応援してくれたり、費用面でのサポートが受けられる場合もありますので、まずは資格取得を目指したい旨を上司などに相談してみることをおすすめします。
感染管理認定看護師になるためには、多くの知識と技術が必要です。カリキュラムの一例には、感染管理学や疫学、統計学、微生物学、臨床病理学などが含まれています。また、多職種協働に重きを置いたシステムの構築やファシリティマネジメントなどについても学ぶ時間があるようです。
専門分野のカリキュラムを修了したら、認定審査を受験し、合格すれば晴れて認定看護師となります。
実際に感染管理認定看護師としての業務をはじめると、感染管理における実践だけでなくその他の職員への指導、感染管理組織の構築や改善を求められることになります。また、感染症に関する知識や技術は一度習得すれば良いというものではなく、常に新しいものを吸収していく必要があります。認定看護師の資格も5年ごとの更新がありますので、日常的にアンテナを張って自己研鑽していくようにしましょう。簡単な道のりではありませんが、職場で大きな役割を担う感染管理認定看護師はやりがいのある仕事であり、看護師としてのキャリアアップに必ずつながることでしょう。ニーズが高まっている今、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。